デジタルの波がついに、現実的な雇用を直撃し始めている。
黒字にも関わらず、リストラが拡大しているのだ。
人材不足 と呼ばれているにも関わらず、なぜこのような事象がおきているのかを考えたい。
第1に、デジタルによる人の代替が広範囲に行われ、ルーティン的な業務は、手ごろな費用で、デジタルに置き換えられるようになったこと
第2に、世界的にデジタル化が進み、デジタルを使いこなせる人材の戦いが前提になったこと
第3に、1、2の結果、意思決定などの優位性を考えるに、組織が大人数である必要がなくなったこと
と仮定してみる。
デジタルが進み、市場の変化が早すぎて、マスの市場がどんどんなくなり、結果として今までのような体制で、固定で人を抱えることが厳しくなった。これは、企業単位で起きている問題ではなく、デジタルの環境という、環境の話なので、誰しもこの変化から逃れることはできません。
恐竜が絶滅したように、環境が大きく変わった以上、これまで繁栄してきた大きな会社は試練を迎えます。ただし、個人としてみればピンチはチャンスに変わる人も出てきます。
歴史を見てみると、恐竜がいなくなると、哺乳類がそのスペースを埋めるように繁栄しました。その結果、豊かな多様性を増すことが出来たのです。
これから、訪れる社会というのは、まさにこのようなトレンドでしょう。
大企業から、個人、小さなチームというトレンド。大きな環境変化を迎えるにあたり、変化による痛みが訪れます。今まさに行われている副業解禁は、その環境変化に適応するための時間の猶予を与えてくれているのではないでしょうか。
この変化は一時的ではなく、環境の変化です。猶予期間に自分を変化させなければいけません。
恐竜の後に哺乳類が栄えたように、個人、小さなチームが活躍するには1人1人のアイデア、行動、および周りの協力が必要だろう。
「自助」を前提として、力があるものは「共助」を行い、共存共栄を目指す。それでもダメであれば「公助」だが、国は個の集まりである以上、個が弱まれば公助の力も最低限でしかない。
そのような考えの中で、個々人が経済活動に真剣に取り組まなければならない。
特に、日本は、みんなで力を合わせて、全体を底上げしてきた。
和を重んじ、人のために頑張れる国民性であるのだから、その強みを生かし、共存共栄によるビジネスを構築していくことが1つの光だと思う。
おかげ様、お互い様の精神である。
まずやるべきことは、一人ひとりが実力をつけていき、プロジェクト単位で動けるような柔軟性と機動性を持つこと。
そのようなプロジェクトが増えることで、共助の機会が出来、結果として成功体験を得られる個人が増える環境が必要である。
そして、成功体験を得た個人が、また小さいプロジェクトを作り、共助の機会を作り、人を育てる。
プロジェクトは、ゴールを決めて、解散をする。またやるときは、新プロジェクトとして行う。このようなスクラップ&ビルドを繰り返していけば、きっと、リスクを取れて、勝負ができる人が増える。
名言の格言にもあるとおり、人を育てていくほどの価値のある仕事はないのである。
お金を残すは三流、
事業を残すは二流、
人を残すは一流。
成功体験を通して人を育てること、その成功体験を得ることが出来る舞台を用意することが上の世代の役割でもあり、下の世代はその舞台のチャンスをつかむことが大切である。失敗してもよいが、力の限りやったかが重要なのである。
失敗は人を育てる。グリッド力を通して、成功体験をすることに価値があるのだ。